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今日も幸せレイリタ日和。
2025/04/21 (Mon)10:51
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2011/02/06 (Sun)23:11

お題更新でございます。

復活一発目でまたアクの強いものをやらかしてしまいました。
以下の注意書きを読んで、了承された方のみお付き合いください。

Raven*Rita 20 title.(La traviata.様提供)
 ・
魔導器
 ・天才魔導士
 ・
添い寝
 ・熱帯夜
 ・忘れられた神殿
 ・帝国騎士団隊長首席
 ・大嫌い
 ・氷刃海
 ・
前夜
 ・そして、続く未来
 ・20
 ・鼓動
 ・箱庭
 ・詠唱
 ・
『裏切り者』
 ・遺されたコンパクト
 ・触れられない過去
 ・好き嫌い
 ・露天風呂の楽しみ方
 ・
カーテンコールを今度こそ



※注意

・ED後(7年後くらい?)

・結婚してます

・子供がいます


それでは続きからどうぞー。


大嫌い



「ぱぱ~!」

 久々の休日、ソファでのんびりと新聞を読んでいた俺のところにとてとてと足音を響かせながら駆け寄って来たのは、可愛い可愛い愛娘のエイリーンちゃん御年4歳。2週間前からつい昨日まで騎士団のお手伝いで家を開けてたため、今日は久々に1日を一緒に過ごせる。それがエイリーンの方も嬉しかったのか、起きて早々満面の笑顔で俺のところに向かってきてくれる姿は、まるで天使だ。目に入れても痛くないってやつよ、赤ん坊の時目に指突っ込まれた時は流石に痛かったけど。
「ん~? どうしたの、エリ」
 新聞を脇に置き、膝の上に乗って来たエイリーンの俺譲りの黒髪を撫でながら、リタっち譲りのくりくりとした翠眼を覗きこむ。今俺はさぞかしデレデレとした顔になっているだろうが、2週間ぶりの我が子との触れ合いだ、デレデレして何が悪いってのよ。
「きゃー、ぱぱおひげちくちくー!」
 そのまま抱きこんで頬ずりしてやれば、嬉しそうな悲鳴が上がる。うんうん、やっぱりスキンシップって大事よね、リタっちにやったらすぐぶん殴られるものの。
 お互いにきゃっきゃと思う存分笑ってから、エイリーンを解放してやる。そして「せっかくだか朝ご飯ついでにクレープでも作っちゃおうかしらね」と、家族サービスを切り出そうとした、その時――

「ぱぱ、だいっきらーい」

 天使の笑顔のまま愛娘が口にした言葉に、俺も笑顔のまま、しばし思考が停止した。

 

「るぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃたっちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 エイリーンを抱え、俺はリタっちの研究部屋に飛びこむ。
「朝っぱらからうるさいわね」
 せっかく俺が帰って来たってのに朝っぱらから研究室に籠っていたリタっちは(まあ、ぶっちゃけ昨日の夜に一足早くイチャイチャはしてたんだけど……ベッドで)、えらく迷惑そうにこちらを振り向いた。
「エリがっ! エイリーンがっ! おっさんのこと大嫌いって!! 大っ嫌いって!!
 おっさんがいない間どんな教育してたのよリタっちぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
 愛娘は脇に抱えたまま、もう片腕で椅子に座った状態のリタっちにおいおいと泣き縋る。
「はぁ!? いきなり何よ!?」
 昔なら問答無用で蹴り飛ばされてただろうけど、教育上宜しくないということでエイリーンがいるところでは蹴ったり殴ったり魔術ぶっ放したりということはなくなった。
「あたしは何も言ってないわよ! あんたがまた嫌われるようなことしたんじゃないの!?」
 とは言え、流石にジタバタと抵抗は見せている。うっかりエイリーンを落としても危ないので、一旦リタっちを離してから抱え直し、言い返す。
「おっさんはいつも通りおひげちくちくしてただけだもん!」
「ちくちくー!!」
 俺の言葉に反応して、エイリーンが下から手を伸ばし、ぺちぺちと楽しそうに顎に触れてくる。
「………………」
 俺がよっぽど切羽詰まった顔をしていた上、エイリーンのその様子を不思議に思ったのだろう、リタっちはひとつ溜息をついて、椅子から立ち上がって俺の前で屈みこみエイリーンの顔を覗きこむ。
「エイリーン、どうしてパパに大嫌いなんて言ったの?」
 そう尋ねるリタっちの声はさっきまで俺と話していた時とは比べ物にならない程優しくて柔らかくて、ああ母親になったんだなと改めて思った。……正直我が子が羨ましい。
 するとエイリーンはまたにぱぁと笑って、自信満々といった様子で答える。

「だって、ままがいっつもいってるもん。ぱぱのことだいきらいって。
 それって、すごく、すっごーくすきってことでしょ?」

 それを聞いたリタっちは一瞬きょとんと目を瞬かせ……すぐに見る見る顔が赤くなっていく。一方の俺は、いままでの情けない泣き顔から一変、自然とニヤニヤとした笑みが広がっていく。
「ははーん……いやぁ、そっかそっか!!」
 つまりは、リタっちの相変わらずのツンデレとエイリーンの幼い勘違いが原因だったという訳だ。
 安心した俺はまたがばっとリタっちを抱きこみ、愛しの女の子2人をぎゅうっと抱きしめる。
「そうよねー! 2人ともパパのこと大嫌いだもんねー!」
「んなっ! あ、あたしは別に――っ!!」
「だいきらいー!」
 うろたえるリタっちも、無邪気に笑うエイリーンも、可愛くてたまらない。
「でもねーエリ、大嫌いはママが言わないとすっごく好きって意味にならないのよ?」
「えー、そうなの?」
「ちょっ! あんたはまた適当なことを……!!」
 ただ、やたらめったら「大嫌い」を連発されてもご近所さんとかにあらぬ誤解を招きそうなので軌道修正はしておくことにしよう。
「その代わり、とっておきの言い方教えてあげる」
「なになにー?」
 興味津々に俺の顔を見上げてくるエイリーン、それに嫌な予感がすると言わんばかりに何故か顔を青ざめさせるリタっちを一層強く抱きしめて、俺はその言葉を口にした。

「愛してるぜー!!」
 













幸せそうにデレデレしてるおっさんが書きたかったんです。
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