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今日も幸せレイリタ日和。
2025/04/21 (Mon)10:59
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2009/08/07 (Fri)22:26
今日でヴェスペリア1周年!!

思い起こせば管理人がヴェスペリア箱ごと購入を決意したのも、去年のこの日に特典DVDをニコ動で見たからでした。









ええ、スーパープレイ集のおっさん(のカットイン)に釣られたわけです^^



結局手元に来たのは9月11日の箱再発売日でしたが。







という訳で1周年ネタのレイリタです。

Sweet Anniversary

 

 甘い香りが漂ってきて、思わず本から視線を上げる。
 それとほぼ同時に、「リタっち~」と自分を呼ぶ声。
「ちょっと本読むのやめて、ティータイムにしない?」
 そう言いながら部屋に入って来たレイヴンは、ケーキ1ホールとポット、そして皿とカップとフォークを器用に手に乗せていた。そしてテーブルの空いたスペースにそれらを置き、どこか嬉しそうににへっと笑いかけてくる。
何を考えているのやらと訝しむ気持ちも少なからず生まれてくるが、美味しそうなケーキの見た目と香りにリタは素直に本を置いた。

「……何よ」
 3口目のケーキを口に入れる直前、リタはレイヴンに尋ねた。
 ティータイムを提案してきた彼自身は、リタにケーキを切り分け紅茶を淹れただけで、彼女の向かい側に座りただ頬杖をついてこちらを眺めてきている。しかも、ニヤニヤと笑みを浮かべているものだから正直気味が悪い。
「いや~、リタっちは相変わらず可愛いなぁと思ってさ」
 デレデレと何の恥ずかしげもなくそんなことをほざくレイヴン。
「……バカっぽい」
 が、そんな彼に慣れてしまっているリタは至って冷たく返答する。もっとも、照れくささとそれによって顔に帯びる熱はいつまで経っても抑えられないが。
 視線を逸らしながらも赤く染まるリタの頬に、レイヴンの笑顔がますます惚気てきた。
この変態が……と思いつつ、何だかんだで彼に惚れこんでいる自分も大概である。
 彼に対してか自分に対してか分からぬ溜息を吐きつつ、フォークに刺したままのケーキの欠片を口に運んだ。甘い生クリームと、やや甘さをひかえたスポンジが絶妙なハーモニーを奏でる。スポンジの加減も堅すぎず柔らかすぎずまったくもって絶品。
「このケーキ、おっさんが作ったの?」
「まぁね。どう? 美味しい?」
 話を逸らそうとしてそう尋ねると、身を乗り出しながら尋ね返してくる。
 美味しい。美味しいにもほどがある。彼のデザートは今まで何度も食べてきたのだから今さら疑うつもりはないが、これだけ甘味を完璧にコントロールしていながら本人は甘味嫌いだなんて、毎度毎度信じられない。
 ……という本音を言うまでには例のごとく踏み出せない。
「まあまあね」
「んもう、素直じゃないわねぇ。折角リタっちの為に作ってあげたのに……愛情たっぷり込めて」
 がっくりと肩を落としてリタの憎まれ口の相手をしているが、相変わらずニヤニヤしているところを見るときっと彼は自分の本音などお見通しなのだろう。まあリタも次から次へとケーキを頬張っているのだから結局示しているようなものだ。
「キモい。そもそも何で急にこんなもん作って来た訳?」
 そう自覚しながらも観念しない自分は彼の言うとおり本当に素直じゃないと思う。
「ぐはっ……そりゃあおっさんだってたまにはリタっちの喜ぶことしてあげたいからに決まってるじゃない」
「で、そのたまにはが今日だったって訳ね」
 当然と言わんばかりに胸を張るレイヴンそう問うと、彼の滑舌が急に悪くなった。
「え、あ……うん」
「…………?」
 苦笑を浮かべる彼に疑問符を浮かべながらも、リタはケーキを口に運び続けるのであった。


 おかしい。どう考えてもおかしい。
 キッチンでレイヴンが食器を洗う音を聞きながら、リタは考え込んでいた。
 今日の彼はどうも解せない。わざわざケーキを焼いてくれたり、先ほどの夕食も妙に豪華だった。しかもリタの好物ばかり。食事中に理由を尋ねてみてもはぐらかされてしまったし、自力で探すしかないようだ。
 何か記念日だろうかと思考を巡らせてみるが、今日はリタの誕生日でも、ましてやレイヴンの誕生日でもない。そもそも特定の日を祝う慣習を研究一筋だったリタは持ち合わせておらず、祝うこと自体が何も思い浮かばない。
 〝今日″が終わるまで残り3時間。いっそのこと無視してしまおうかとも思ったが、やはりこのままにしておくのは気持ちが悪い。
「うー……」
 じれったい謎に呻きながらテーブルに突っ伏すリタ。
 そんな彼女の視界に、テーブルの横に無造作に置かれた新聞が映る。
その中でたまたま見えていた小さな記事――その一つの見出しに、彼女は目を止めた。

 カプワ・ノールの元執政官邸、改修工事始まる。改修後は騎士団・ギルド連合の支部に利用。

 

「おっさん!」
 食器洗いを終え、部屋に戻ろうとしていたレイヴンを呼び止め、背中から抱きついた。思わぬリタの行動に戸惑った様子で、レイヴンは可能な限りで身体を捻らせ彼女を振り向く。
「わっ……ちょ、どしたのリタっち?」
「……………」
 どうしよう、彼の行動の理由が分かった途端、その嬉しさと愛おしさに思わず抱きついてしまったがその先が思いつかない。ああまったくもう、感情的になると本当に頭が悪いんだから。そう自分に毒づきながら、とりあえず赤くなった頬を隠そうと彼の背中に顔を埋める。
「……こ――らも――しく」
「ん? 何だって?」
 ようやく呟いた声はしかし、くぐもっていて彼には届かなかったようだ。
「……………」
 意を決して顔を向け、首をかしげているレイヴンと視線を合わせる。

「これからも……よろしく……」

 それだけで、意図を汲み取ってくれたのだろう。
 一瞬だけ面食らったような表情を見せた後、苦笑のような微笑のような笑みを浮かべてくる。
 そしてリタの手の力が緩んだのを察すると、自分の身を翻して彼女に向かいあう。

「ありがとう……こちらこそよろしくね」

 そう囁くとレイヴンはリタの頬に手を添え、顔を寄せてくる。
 ゆっくりと瞳を閉じ、リタも彼の首に腕を回した。

 

 初めて出会ったこの日に、君への感謝を――

 

 

「それにしても何で教えてくんなかったのよ、今日が初めて会った日だって……。お陰でこっちから何もできなかったじゃない」
「あらまリタっち、おっさんの為に何かしてくれるの? そりゃ勿体ないことしたかもねぇ……」
「あ……か、勘違いしないでよね! あたしはただ――!!」
「ははっ、まぁいいっていいって。リタっちがいてくれるだけでおっさんは満足だから」
「っ!! …………あ、そ」
「それにリタっち、あん時のおっさんに対する第一印象最悪でしょ。それ自体はあんまり思い出してほしくなかったのよねー」
「安心して、その第一印象なら今も大して変ってないから」
「……それ、フォローになってないんだけど」














おっさんはこういう時一方的に祝ってればいいと思うんだ☆
でもやっぱり相手も祝ってくれたら嬉しいと思うんだ☆☆




結局本編中での旅の期間ってどん位なんですかね?
1年以上経ってるんでしょうか。

アビスの攻略本を見たとき結構長かったことに驚きました。

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