管理人め、ついにやりやがったぜ!
暑さにやられて頭にウジでも沸いてしまった感じです。
※R‐18
初めてのお話です。
2010.8.25
System all green
正直、俺は頑張ってると思う。
星喰みを倒して、その旅の間に何とか告白をして、故郷の町を失ったリタっちは現在ダングレストの俺の家――まあ、本来の籍は帝都にあったので下宿のようなものだが――で、同居している。
ただ、星喰みを倒した後もしばらくは俺もリタっちもお互いに忙しい日が続いて、同居3カ月になると言うのに未だに家具は1人分しか揃っていないものが多い。
そのうちの一つが、ベッドである。
「リタっちー……お願いだからもう1枚ぐらい何か着てくんない?」
「嫌よ、暑いもん」
そのベッドの上であぐらを掻き、分厚い本を一生懸命読んでいるリタっち。
まあ、リタっちの言うことは理解できない訳じゃない。確かに今夜は暑い。風呂上がりの彼女にとっては尚更だろう。
でも……でもね……。
見 え て る の よ !
リタっちが今着ているのは、キャミソール一枚とホットパンツ。ブラもつけてないみたいで、可愛い膨らみがぷっくりと――なんて口に出す訳にもいかず、ベッドの正面に立った俺はただ溜息を吐く。
正直、この娘は可愛いのに自覚がない。そういうことになると警戒心がないというか……鈍感というか……とにかく、ナチュラルに男が襲いたくなるようなシチュエーションを作り出す。
おまけに、ベッド(しかもシングル)が1つしかないからと俺がソファで寝ようとすると、「一緒に寝ればいいじゃない!」なんて言い張るものだから、俺は毎晩なけなしの理性を酷使させる羽目になる。……まあ、ツンデレのリタっちにそう言ってもらえるのはすごく嬉しいし。
だが、今日ばかりはまずい。先ほどの薄い服に加え、乾かさないまま濡れた髪とか、暑さで少し上気している顔とか、惜しげもなく晒されている太ももとか……。
色んな条件がそろったことにより、俺の理性は限界に近い。
(……とりあえず、水でも飲んで頭を冷やそう)
そう思って身を翻そうとした時、リタっちが本をめくったことにより、老朽化していたページがひらりと1枚ベッドの下に落ちる。
「あ」
それに気づいたリタっちは本を横に置いてベッドから身を乗り出し、床の紙切れに手を伸ばす。
その様子を正面から見れば、ベロンと広がったキャミソールの隙間から2つの膨らみが丸見えなのは当然で――
さよなら理性。
こんにちは本能。
長く苦しい戦いに遂に無条件降伏した俺は、次の瞬間にはリタっちを押し倒していた。
「ちょっ――!?」
突然のことに目を白黒させるリタっちが文句を言ってくる前に、唇を奪う。
舌を絡めとって、口蓋をなぞって……今までリタっちとしたどんなキスよりも、深くて、やらしいキスを仕掛ける。
「んっ……は、う」
時折漏れるくぐもった声に、出来の悪い頭が甘い痺れで満たされていく……。
「っは……あ……っ!」
お互いに苦しくなってきた所で、俺は一端身を起こした。
俺に組み敷かれたリタっちは、キスの間ずっと抵抗していたためか随分と服が乱れている。キャミソールの肩ひもは二の腕あたりにまで来ていて、もう少しで胸が見えそうだ。
「おっ、さん……?」
絶対怒ってると思ったのに、涙目になって、真っ赤な顔で、リタっちは呆けたように俺を見上げてくる。
……やばい、そそる……。
「リタっち、さ……もう少し警戒心持ってくんなきゃ、おっさん暴走しちゃうよ……?」
耳元で囁いたのは、警告の振りをした宣言。
「……何言ってんのよ……警戒心少しでも見せたら手も握れなくなるようなヘタレの癖に……」
だがリタっちが呟いた言葉に、すぐに身を起こし、もう一度彼女を真上から見下ろす。
すると涙目のまま、リタっちは眉根を寄せて俺を睨みつけた。
「あたしは、あんたの恋人……なんでしょ……? だったら、手ぐらい……出しなさいよ……もっと、求めてきなさいよ……」
リタっちの両手が俺の顔に伸びてきて、やんわりと頬に触れる。
温かくて、柔らかいその掌は……少しだけ、震えていた。
「勝手に、諦めてるんじゃないわよ……」
その声は不機嫌そうではあるが、怒気は含まれていない。
(ああ、そうか……この娘は、ずっと……)
結局は、俺の独り相撲だった、そう言うこと。
最高に輝いてるリタっちを、俺が穢してしまうんじゃないか、なんて考えるのは――
「んぁっ……ぅ……!」
めくり上げたキャミソールに手を突っ込んで小ぶりだけど柔らかい胸に手を添えながら、白い首筋に吸いついた。
堪らず可愛い声をあげたリタっちに、1度解放された上彼女に推奨された男の本能は更なる昂りを見せる。
首筋や胸元に何度も口づけながら、指を動かす。
「ひゃ……ぁ!!」
そのうちの1本が尖端を弾き、リタっちの口から一際高い声が上がった。
「かーわい」
「っ……さい……!」
涙でグズグズになった真っ赤な顔は、それでも俺が顔を上げると真っ直ぐに向いてくれた。
「可愛いよ、リタっち……愛してる」
その涙を唇や舌で拭いとってやってから、鼻と鼻が触れるか触れないかぐらいのところでそう囁いた。
「……知ってる……」
また一段と顔を赤くしたリタっちはぼそりとそう答えて、今度は自分から俺に唇を寄せて来た。
まだあどけないキスだったが、お互いが求め合うことにより先程のキスよりずっと甘くて、扇情的なものになる。
そうしてキスに熱中している間に、俺の手が自然とリタっちの下半身へと移動して行く。ホットパンツに手をかけると、流石にリタっちも身体を強張らせた。
それでも口付けは止めず、俺は出来るだけ優しくショーツごとそれを下ろして行く。少しでも不安を和らげられるように、ゆっくり、ゆっくりと……。
「っは……」
片足が抜けたところで、また唇を離した。
引き続き俺を見上げるリタっちの表情には今度こそ、不安の色が見える。
「えっ、と……とりあえず、慣らそっか……」
「ん……」
その意味をリタっちは正しく理解したんだろうか。短い返事からは、不安と緊張しか感じられない。
かく言う俺も正直ガチガチな訳で……いや、ナニがじゃなくて、手が、緊張で。
まだ誰も触ったことのないであろうリタっちの秘所に、恐る恐るその手を伸ばす。
「っぁ!」
既に濡れたそこに指先が触れた途端、後ろ手でぎゅっとシーツを掴み、びくりと身体全体で反応するリタっち。
その初心な反応がまた可愛らしくて、俺の緊張はあっという間に欲望へと変わり、ぎこちなかったはずの指先は滑らかに彼女のそこをいじり始める。
「あゃっ……おっさ……れー……ぶん……っ!」
「……ッ!!」
名前を、呼ばれた。それだけで、俺の心がかき乱される。
指を挿れて、中を掻きまわしながら親指で粒を圧迫する。
ぐち、ぐちと音を立てながら、ますます濡れて行くのが見なくても分かった。
「ひゃぅぁぁぁぁ――!!」
そして、リタっちの身体が反り返り、絶頂を迎える……直前で、指を引き抜いた。
「っは……ぁ……おっ、さん……?」
リタっちは肩で息をしながら、突然快楽を取り去った俺をぼんやりとした目で見つめてくる。
「……リタ……ホントに、〝初めて″……貰ってもいい?」
ここまでしておきながら……いや、ここまでしたからこそ、俺は最後に確認する。
「……始めから、そのつもりよ」
そしてリタっちはそう答えると、俺の首に腕を回して、抱きついて来た。
「好きよ、レイヴン」
俺の耳元で呟いたその言葉は、今までリタっちが口にしたどんな言葉よりも、色っぽかった。
「怖い?」
「少し、だけ……」
「そっか……。実はね、俺も怖い」
「……でもあたしは、レイヴンだから大丈夫……」
「はは、ありがと。俺も、リタだから大丈夫」
そんなやり取りをして、合図とばかりに口づける。
俺に抱きつくリタっちの腕に力が入り、その圧迫感さえも愛おしく思いながら、腰を進めた。
「ぁあ、あ、あ……!!」
少しずつ、リタっちと繋がってゆく。
ぽろぽろと涙を流すリタっちは、先程の快楽に流されていた時とは違い苦痛に耐える表情だ。初めてだから、どうしても痛みはあるのだろう。俺も正直締め付けがキツイ。
ここは一気に突いてしまった方が逆に楽なのだろうか……そんなことを思っていると、リタっちの目が薄く開き、おそらく余裕のない表情をしている俺の顔を見て、笑った。それにつられて、俺の口元も綻ぶ。
「ね? 大丈夫……でしょ?」
その一言に、俺は完全にぶっ飛んでしまった。
「ふぁっ! っは、んぁあっ!! レイ……ヴン……ッ!!」
「は、リタ……可愛いわ、ね……!!」
夢中になって腰を振っている内に、リタっちの表情や声からは苦痛の色が消えていった。
ぶっ飛んでしまった瞬間に破ってしまった膜から流れた血も、それ以上にあふれ出してくる愛液によって流されてしまっている。
(やっぱ、敵わないわ、この娘には……)
俺に縋りついてくる細い身体を抱きしめ返しながら、強がりで、優しくて……俺のことをこんなに愛してくれるこの娘のことを、俺はまだ見くびっていたんだなと痛感した。
そして、それなら俺も、遠慮なくこの娘を愛してやろうと……そう、思った。
やがて2人同時に絶頂を迎え、俺達は抱き合ったまま、眠りの縁までデートを決め込んだ。
初めての裏、いかがだったでしょうか。
やっぱり暑いと人間頭沸いてきますね。
ぽちっとお願いしますm(_ _)m