今日も幸せレイリタ日和。
2011/07/07 (Thu)20:02
またもや厨二な主従。
「分かっているな、シュヴァーン……私は、お前などいつでも殺せる」
俺が意志らしきもの示す度に、大将はいつもその言葉を吐いていた。
「……承知しています」
そう答えるものの、冷めた心は常にそんな大将と、そして俺自身を嘲笑う。
殺せるから何だというのだ?
すでに死んだ者にとって、そんな言葉は何の脅しにもならない。
むしろこのまま生半可な生かされ方をする方が、こちらにとっては苦しみだというのに……。
――それなのになぜ俺は、こんな醜い生にしがみついている?
生まれた疑問に、答えてくれる者はいない。
ただ数通りかの可能性が、頭に浮かんでは、消える。
――あの時味わった死への恐怖か。
――未だ残っている主への忠誠か。
――それとも……。
最後に浮かんだのは、不機嫌そうな顔をしながらも顔を赤らめている少女の姿。
――やめよう。
自分でも驚くほど鮮明に浮かんだその姿を意識の外へ追いやろうとして、眼を閉じる。
くだらない――
アレシュヴァ……とみせかけたレイリタ。
シュヴァリタ?
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